【読書日記】ハーバード白熱教室講義録_正義について考えよう

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この本、とても面白かったです。でも難しかったー。

 

正義とは何か、どんなものか、どうしたらいいのか?

主題は「正義」です。

でも正義って難しいですよね。私の正義とあなたの正義が同じではないし。この本はその正義って何かってことを具体的な事例とそれを体系立てた著名な哲学者による理論で説明して行きます。また、具体的な事例を色々な人の意見で議論を深めて行きます。

 

この人の頭の回転半端ない!

本で読んでいるからなのか、議論はスムーズに進んで行きます。

私が議論をすると各論に入って行ってしまったり、瑣末なことにとらわれたりするのですが、きちんと一人一人の話をきいて、ポイントを整理して、わかりづらいところをいいなおして、プライバシーに関わりそうな内容はチャーミングに一般論にするようにお願いして、議論は進みます。これ、やってる本人は超大変だと思います。頭、フル回転ですよ。最近そういう頭の筋トレをサボっていて、やっていないので、ダメダメだなぁ、と思います。他にも新しいことを吸収する力と、感受性が落ちてきています。反対に鈍感力(図々しさともいう)と、自己肯定感と、自由さは高まっております。

 

半分くらい分からなかったよ。でも相互理解は大切

太平洋戦争について、日本は謝罪すべきか、アメリカは日本に謝罪すべきか、という議論がありました。本の中では結論は出ていなかったけれど、納得は行きました。色々な考え方があって、まずは受け容れるのが大事ですね。あと、個人を見ることも。

あまり纏まらなかったけれど、読んでよかった。哲学は難しい(特にカントはさっぱりでした笑)けれど、身近ってことがわかって、自分が考えていることが体系立てて説明されるから、すっきり感がありました。ほかの本や他の哲学者の本を読んでみたいと思っています。